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F is For Fragments

フはフラグメンツのフ

“A HAPPY NEW YEAR.” (5)

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“A HAPPY NEW YEAR.” (5)


○地球の眺望
  
巨大なクの字を描くスカンジナビア半島。スウェーデンから、東へ。
フィンランドを越えてロシア領、ペテルブルグ、ウラル山脈を通過し、
凍った大地シベリアをえんえんと、さらに東へ。
日本海が現れ、右端に小さな弓型をした列島がみえる。
朝鮮半島の根元あたりがクローズアップされる。
  
○荒野。
  
(テロップ)
『 奉天 』

連射砲撃音。
突撃ラッパ。
蟻のように類類と折り重なり進軍する日本兵。
荒野を覆い隠すほどの死体、手足、砲煙。
馬上、怒号する指揮官。きらめく軍刀。激励、命令、絶叫。
後込みしてきた同胞兵の頭を軍刀で叩き割る。怒号。怒声。
わらわらと壕から這い出る日本兵の群がり。濃い砲煙のなか果敢に前進するも、後方の壕から一斉に射撃した味方別部隊の弾を浴びてバタバタと虫のように倒れる。
北の大地は、見渡すかぎり鉄とベトンで固められたロシア軍の砲台保塁。
装甲壁が、夕日を受けて血の色に染まっている。針を刺したような大砲の群れ。
砲撃閃光。ギューンと砲弾が空気切り裂いて飛来するリアルな音。
群がりあって敗走する日本兵の中で爆発が起きる。火炎。砲弾の金属破片。飛び散る肉塊。
保類から雪崩をうって行進してくるロシア軍。こだまする「ウラー」の連呼。
大軍大地を覆うさまは動く絨毯を思わせる。
  
○指令部。
  
参謀「砲弾がないんです! 兵はもっと足りない!」
  
参謀、激して、コンクリートの壁を素手でどんどん叩いている。
血が飛び散ってもやめない。気づいていない。
  
参謀「国内の徴兵枠をもっと広げて、もっと兵をどんどん送るよう東京に言っていただきたい!」
児玉「会戦を見合わせ、耐えて待つ」
参謀「なにを待つんですか! 本国から援軍があるんですか! 一個二個の師団が加わったところで、持ちこたえるのは無理です! そのまえに帝国陸軍は、陸軍は……全滅する……」
児玉「そうならん絵を描け、参謀職じゃろが」出て行く。
  
○荒野
  
屍の山に沈む夕日。
  
児玉(師団じゃと? そんなものどころではない。師団全部、帝国陸軍全部と同量のが働きがいる今すぐいるわい! アイツぁわかっちょるんか!)
  
児玉、西のはるか遠くを睨みつける。
  
○ヨーロッパ。スウェーデン王国、舗道。
  
明石とイリューシャ、ゆっくりと歩いている。
  
明石「変だね、きみはいつもふいに現れる……なぜ?」
イリューシャ「……聞かないでください」
明石「え? なぜ?」
イリューシャ「……。なぜ?と聞かれるのは嫌い」
明石「……」
イリューシャ「……」
明石「警告したのに……大本営は、こちらの情報を信用しなかった。……どうして、もっと……どうして、もっとうまくやれないんだろう」
  
小雪が降る。
  
イリューシャ「また、降り出しましたね」
  
イリューシャ、明石の正面にまわる。
舗道にひざをつく。
  
明石「あ、あ、あの……」
イリューシャ「馴れてらっしゃらないのね、洋装」
  
イリューシャ、明石の蝶ネクタイをいったん解き、結び直す。
ズボンの腰回りの裁ちじわを合わせる。
  
明石「……スカートが汚れます」
イリューシャ「かまいません」
明石「いや、しかし」
イリューシャ「男のひとは、どんなときでも颯爽としているものです」
  
イリューシャの手が動く。
しんしんしんと雪がふる。
  
明石「……」
イリューシャ「……」
  
イリューシャ、立ち上がる。
  
イリューシャ「……」
  
明石、ハンカチを取り出す。イリューシャに渡す。
イリューシャ、スカートのひざをちょっとみる。
微笑む。
  
明石「御免」
  
明石、思わず逃げ出す。
振り返る。
イリューシャ、雪降る舗道に立っている。明石を見る。
  
明石「……」
イリューシャ「……」
  
明石、一礼して立ち去る。
  
○郵便局。
  
ラコスキー、窓口に行き、郵便を差し出す。
窓口の男、ハルストレム、郵便物を処理する。
ハルストレム、預かり書を切って、ラコスキーに渡す。
ラコスキー、日付を見る。…2月7日。
  
○サロン、ドロワ・ドゥ・ドメイン-4F-
  
ラコスキー「次の会合は、2月7日」
  
ラコスキー、預かり書を裏返す。
  
ラコスキー「場所は、バリャーク通りの……」
リュエフ「待った。こっちの聞いた密告と食い違う。日付は同じだが、場所が違う」
ラコスキー「なんだって?」
リュエフ「俺が入手した情報によると、河向こうの教会だ」
ラコスキー「ドいうこと?!」
リュエフ「……。どちらかは、罠だ」
イリューシャ「……」
ラコスキー「そもそも、あのタヌキ、どうやってあんな地下組織のボスと接触することができたんだろう。高等警察も俺達もかなり必死に首領の行方を探していたんだ。だのに絶対捕まえられなかった」
リュエフ「一般大衆を味方につけてるんだ、奴は」
ラコスキー「じゃあ、会合情報を得て踏み込んでも、いつもいつもモヌケのカラなのは、なぜだい? 市民の情報網だけじゃ、ああも見事に裏はかけない」
リュエフ「……。高等警察の中にもシンパシストがいるんだ」
  
イリューシャ、窓から河をみている。
  
リュエフ「高等警察内部の人間も、もとを正せば衛星諸国の人間だ。表でヘイコラしてても、ハラの内では違う」
  
河、碓氷が割れるのが見える。
  
イリューシャ「……。それ、逆情報源になる」
  
○トルージン自宅、寝室。
  
ベッドの上に、震える娼婦と、震える手で銃を構えるトルージン。
  
ラコスキー「ホントに、あんたの部下は役にたたんなあ、警備ひとつできなくて、何が警察なんだい?」
  
ラコスキー、ベッドの上に座り込む。
  
トルージン「なんの用だっ」
リュエフ「今月7日に反抗組織幹部が一堂に会する。場所はバリャーク通りだ」
トルージン「飲み屋街だな」
リュエフ「中に入るなよ。遠まきに通りを包囲するだけだ。勘づかれて中止されたらそれまでだ」
  
ラコスキー、女の脚の臭いを嗅ぐ。
  
ラコスキー「それまでになったら、おまえも終わりだ、署長」
  
○某部屋。
  
老人「欧州の幹部が集うのだ。踏み込まれたら一巻の終わりだ」
紳士「トルージンが密かに警戒網を作っています。バリャーク通り」
老人「漏れたか。……手配したのは?」
紳士「ハルストレムです。……。腹心に裏切られるとは思いませんでしたよ」
老人「そんな事もある……」
紳士「ハルストレムの処分は、会合が終ってからにします」
老人「だが、都合がいい。高等警察がバリャークに掛かりきるうちに、われわれは河向いだな」
  
○舗道。
  
明石、歩いている。
  
○河沿いの小道。
  
イリューシャ、もの想いがちに歩いている。
ふと立ち止まり、白夜に光る河を見る。
  
○教会、裏通り。
  
明石、たむろする浮浪者を装う男たちの間をすり抜け、中に入る。
  
紳士「会合が終わったら、スイスへいきませんか? あなたの金を必要としている男がいます」
明石「役に立つ男ならいくらでも出します。ただ、ぼくは礼儀知らずだ。相手に見境なく大口叩くかもしれませんが、拗ねませんか、その男」
紳士「レーニンはそんな狭量な男じゃありませんよ」
明石「聞かない名だな」
紳士「かの大国に革命が起きれば、その指導者の名前を世界は永遠に記憶するでしょう」
  
明石、コートの裏を覗く。
かつて知ってるかぎりの外国語で書いた自分の名前は、こすれてもう読めない。
  
紳士「日本さえ、あなたの名前は記憶しないでしょう」
  
明石、一片の雪を掌で受ける。
  
紳士「あなたが世界に対して仕出かしたこと。あなたが実際にいた、という事実。もね。」
  
掌の中で消滅する雪。
  
明石「すべて消える」快活に笑う。
  
○教会、堂内。
  
参拝人でごった返している。
イリューシャ・グランセリウス、その中をうつむいてゆっくり歩いている。

人垣の向こう、反対側の壁ぎわで紳士と話込んでいる明石が見える。

イリューシャ、すこし考えあぐねるように立ち止まる、歩きだす。

イリューシャの背後、
ローブを被ってうずくまるように椅子に座っていた老婆が、ハッとして顔を上げる。
老婆の両目は、刃物傷でつぶれている。

イリューシャ、老婆に気づかず、地下組織のメンバーが集結した堂内をゆっくり歩いている。

明石、椅子に座る。
  
○同、堂内
  
イリューシャ、ゆっくり近づいて明石のとなりに座った。
  
明石「イリューシャ?」
イリューシャ「ごめんなさい。ほんとはね、ずっとあなたを監視していたんです」
明石「組織の命令で?」
  
イリューシャ、小首を傾ける曖昧なうなづき方をする。
  
明石「なんだ、そうだったのかあ、君が遠まきに護衛していてくれたから、ぼくはずっと高等警察に捕まらずにすんでたんだ……」
イリューシャ「あなたは、この世界に必要な人だから、……」
  
明石、なんとなく天井の方を見上げる。
  
明石「……。よく考えると好運の連続だったよ……ついていたんだ」
イリューシャ「あなたには、行為にごまかしがない……だから、堂々としてられて……だから……まわりがおびえる……」
明石「……。正直ではないよ」
イリューシャ「……。あなたは戦争を実行する人なのね?」
明石「……」
イリューシャ「……」
明石「いや、でも、……」
イリューシャ「フォトグラフって、ご存じですか?」
明石「ふぉとがら? 知ってらあ。文明開花の明治ニッポンだぜ」
  
○同、祭壇裏。
  
目を切られた老婆、紳士の袖を引く。
  
紳士「ここに?」
老婆「見た者の眼を切って顔を隠したつもりでも匂いまでは消せない。忌まわしき悪魔の娘も今夜で終わりさ」
  
○同、祭壇
  
祭壇に老人が上がる。
  
老人「カストレンだ。祖国を略奪しみずからの国家さえ腐敗の淵に沈めた皇帝を滅ぼす時がついに来た。それは、いまここに集結した力によってなされる」
  
堂内に着席した一同を見渡す。
  
  
○同、堂内
  
イリューシャ「あなたは、カストレンに利用されたとは考えていないのですか? 彼が第二の皇帝になるかもしれない」
明石「……。わからない。でも、互いに目的は一致した。東京に、タマネギ頭の天堂が立つことになるなことは絶対にさせられん」
イリューシャ「日本の王様は、第二の皇帝にならない?」
明石「……」
イリューシャ「悪魔の称号は皇帝ひとりのものなのね……」
明石「……。イリューシャ、きみの目はいつも悲しいんだね」
イリューシャ「……。皇帝の目もそうだったわ」
明石「?」
イリューシャ「……あなたは、おもしろい、とっても変わってる。……わたし……あなたを監視していて、……うん……楽しかったわ、……とっても楽しかった。こんなに楽しかった日々はなかった」
明石「……」
  
○同、祭壇
  
老人「裁きを下すにあたって、悪魔の毒牙がどのような姿でわれわれの前に現れるか、われわれは知らねばならない。それは美しく気高い貴婦人に姿をやつすこともある」
  
カストレン、着席するひとりとひとりに目をやる。
欧州各地の反抗勢力幹部たちを見、明石を見、明石の隣りに座る美しい娘、を見る。
  
  
○同、堂内
  
明石「イリューシャ……」
  
イリューシャ、祭壇の上のカストレンとまっすぐ眼をあわす。
  
祭壇の老人「ひとりで乗り込んでくるとは、まさに人間離れしたクソ度胸だ」
明石「まさか……イリューシャ……、でも、なぜ?」
  
イリューシャ、明石を見つめる。
  
イリューシャ「聞かないで」
明石「……なぜ?」
イリューシャ「なぜ?と聞かれるのは嫌い」
明石「……」
  
イリューシャ、立ち上がる。
  
イリューシャ「わたしが今日ここに現れたのは、あなたがたに決定的な破局を宣言するためです。わたしは、あなたがたを滅ぼす悪魔の手先。あなたがたは、わたしにあらがえません。カストレン、もはやあなたにはなんの力もない」
祭壇の老人「そのような空虚な脅迫との決別するために、我々はここに会したのだ」
  
銃やナイフを構えた男たちが、イリューシャを包囲する。
明石、あわてて立ち上がる。
  
明石「待てっ! ダメだっ! くそっ! ふぉとがらだっ! ここに集まった全員が写真に撮られているっ!」
イリューシャ「大日本帝国明石元二郎大佐。戦時国際法規に則ってあなたを逮捕します。他民族扇動、スパイ工作、反体制組織との謀略」
  
イリューシャ、凍った河のような瞳で、全員を眺める「もちろん、ここにいる全員もね」
  
明石「イリューシャ……」
イリューシャ「わたしの勝ちよ。あなたは、わたしを見抜くことさえできなかった」
明石「きみが……ロシアの……霧、なのか……」
  
明石、イリューシャを見つめる。
イリューシャ、目をそらす。
  
○海岸……。
  
(テロップ)
『 バルト海  』

灰色の空。凍結した海。
静止した海の上をぽつりぽつりと歩くイリューシャ・グランセリウスと明石元二郎。
  
イリューシャ「この夏、この海、いっぱいに・・」
  
イリューシャ、凍りつきどこまでも広がる海原を見晴るかす。
  
イリューシャ「水平線のすみずみまで……巨大な軍艦が群れをなして浮かび……、音も立てずに進んでゆくのを見ました。ひとつひとつに無数の針を刺したような大砲のシルエット、黄色い煙突から黒雲がもうもうと湧き上がっていて、灰色の雨雲と混じりあっていた……。どんどんひろがってゆく巨大な雲が、ひらりひらり、脅すように雷を閃かせて、それが、あまりに美しくて、あまりに、恐ろしくて。……わたしは砂の一粒になって、波に巻かれて、そのまま海の底へ落ちて消えてしまいたかったほど……」
明石「ロシア本国艦隊……すでに日本へ出撃していたのか……」
イリューシャ「征服した国々からかき集めた人間を満載にして、地球の裏側にある戦場にゆくのです……新たな征服の為に……」
  
明石、立ち止まって、イリューシャの目を覗き込む。
なにか言おうとして、……なにかに気づく。
  
明石「君の……こっちの目? ……左」
イリューシャ「わかります? 見えないのです。幼いときに怪我をして」
  
イリューシャ、いつもの、小首を傾ける表情で明石を見る。
明石、目をそらす。
  
明石「……どうして、ぼくを逃がした?」
イリューシャ「上司の命令……。わたしは、命令に従うだけです」
明石「だれだ?」
イリューシャ「もと帝政ロシア蔵相」
明石「げえ……、ウィッテ、が……なぜ?」
イリューシャ「彼が愛したのはロシアであって皇帝ではないのです」
明石「……。それで……カストレンたちも逃がしたのか……」
イリューシャ「革命は民衆の力だけでは成功しません。写真を入手したウィッテは、カストレンの組織を支配できるでしょう」
明石「ウィッテは、皇帝を……専制主義を見限ったのか……」
イリューシャ「これ以上人民が苦しむ前に、日本との停戦調印を行うには、皇帝にロシアの実態を知らせるしかありません……彼は停戦仲介国にアメリカを選びました。……ウィッテはポーツマスですべてを終らせてくれるでしょう。……モト、生き残って、ロシアに……、……、革命を起こしてください」
明石「しかし、そうなったら……ウィッテも、きみも、……皇帝と運命を共にすることになるぞ」
  
イリューシャ、……微笑む……。

明石、ポケットからくしゃくしゃになった茶封筒を出して、イリューシャに手渡す。
  
イリューシャ「……なに?」
明石「大英帝国情報部オーブリー・ヴォイジーとのコンタクトの取り方が書いてある。これを皇帝の為に使うも君自身の為に使うも君の自由だ」
イリューシャ「……自由……」
明石「……逃げるんだ、イリューシャ」
  
イリューシャ、首をふる……。
  
明石「……きみに会えて……うん、楽しかったよ……」
  
明石、歩きだす。
  
明石「ナケミーン、グランセリウス」
 
イリューシャ、灰色の海をみる。
  
イリューシャ(ナケミーン・・・サヨナラ、モト・・)
  



○海洋
  
(テキスト表示)
『中世の終焉。ユーラシア大陸北西部に起こった産業革命は、その地域の国々を飛躍的に先進化させた。
 狩猟、採集、牧畜、農耕など、<地域自給>を主体とした人間が生息する為の穏やかな営み、は、<工業システム>の獲得によって、変革した。
 その変革は、<類人猿>が道具を手にしたことで<人類>に変貌した瞬間以外には他に比べ得る現象がないほど、極端で、激しい。
 例えば、地球の環境データは、その(歴史時間的)瞬間、に、あらゆるグラフが急角度で折れ曲がり、危険な速度で急加速を続けている。
 変革を肯定し、以前の生計体系を破壊してしまったからには、もはや、変革以前には、戻れない。人類は、人類の生き方を変えた。
 産業文明には呼吸がある。
 安い材料に満ち溢れ、安い人材を乗せた広大な土地、集団、を渇望する。
 加工した産業製品を売りさばく広大な市場を要求する。
 この呼吸を失うと、加工者に過ぎない産業文明は、ただちに窒息死する。
 近代<帝国主義>は、産業文明が呼吸し続けること、それによって国をして優位たらしめること、を命題として、生まれた。
 産業文明によって先進した一部の国々・帝国群が、古代中世的な多数の後進国から各段の優越をなしとげ、産業文明の呼吸が望むままに、掠奪し、地球の大半を手中に収めた。
 帝国主義が侵略主義とほぼ同意になるのは、産業文明が持つ呼吸の生理ゆえであり、同じ生理を持つ国家、民族集団間には、必然的に利害摩擦が生じる。もともとは地域間のものだった<戦争>が産業文明の呼吸の望む所以によって、地球規模に拡大した。
 産業文明の呼吸、がこれを欲するかきり国家政治・ありとあらゆる人間集団、がどう、体制や名称を改めようと、<帝国>の呼称・体制をどう改めようと、本質の原理は変わらない。それによって起きる様々な現象、悲喜劇、はなにも変わることはない。

 地球規模―国家―からすべての大中小集団―我々―の日常生活の、瑣末な仔細のことごとく、に至るまで。
 わたしたちは、この非情なゲーム設定の上で、いま、を呼吸し、ここで、生きている。』
  



○アンバサダー・イン、理髪室。
  
イリューシャ・グランセリウス、金色の長髪をバッサリ切ってもらう。
イリューシャ、鏡の中の自分を見つめる。

(それに重なって、テロップ)

『  ニューヨークピア 
   -1907年-   』

イリューシャ、立ち上がって、窓辺に立つ。
窓の外に豪華客船が、見える。
トランス・アトランティック、ニューヨークfrom toサウスサンプトン。
<ノスタルジア号>。そして、霧笛。
(END)
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40代鬱病フリーの翻訳家が、ゲームを作る妄想をしたり弱音を吐いたりします。

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